英語学習でレジリエンスを高める!
小学生の英語学習のよいところは、「英語を学ぶ」という本来の目的に加えて、英語以外の面でも子どもたちの大きな成長につなげられることです。
今回は、英語学習を通じて子どもたちの「レジリエンス」を高める方法について、保護者の皆さまにお伝えしたいと思います。
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レジリエンスとは
「レジリエンス」という言葉を初めて聞いた方もいらっしゃると思います。
「レジリエンス」とは、困難や逆境に直面したときに、それを乗り越え、適応する能力のことを指します。「心の回復力」や「しなやかな強さ」と言えるでしょう。
例えば、以下のような能力がレジリエンスに含まれます。
○失敗や挫折から立ち直る力
○ストレスに対処する能力
○新しい環境や状況に適応する柔軟性
○困難な課題に粘り強く取り組む姿勢
○ポジティブな思考力
どれも、お子さんに持ってほしい力ではないでしょうか。
レジリエンスが必要な理由
私たちにはなぜレジリエンスが重要なのでしょうか。
それは、「レジリエンス」は、人生において直面する様々な困難や変化に対して、健全に対処し、成長していくために不可欠な能力だからです。
特に子どもたちにとって、この能力を早くから育むことは、将来の成功と幸福に大きな影響を及ぼします。
学校生活、友人関係、そして将来の職場でも、レジリエンスの高い子どもたちは、次のような特徴を持っています。
○ストレスに強く、メンタルヘルスを維持しやすい
○新しい挑戦に積極的に取り組める
○失敗を恐れず、そこから学ぶことができる
○困難な状況でも粘り強く目標に向かって努力できる
このように、レジリエンスは子どもたちの未来を切り開く重要な力となるのです。
将来が予測不可能な時代に入っているからこそ、レジリエンスは、私たち大人も子どもたちも、常に持っておきたい大切なリソースです。
お子さんの英語学習で、こんな悩みはありませんか?
保護者の方からよく伺う、お子さんの英語学習に関するお悩みに、次のようなものがあります。
「英語の勉強を始めたものの、すぐに挫折してしまう」
「間違いを恐れて、なかなか英語を話そうとしない」
「テストの点数が悪いと、すぐに落ち込んでしまう」
「新しい課題に対して、『できない』とあきらめてしまう」
個人差はありますが、こうした問題は、単に英語力の問題だけではありません。
子どもたちのレジリエンス、つまり「心の回復力」や「しなやかな強さ」にも関わる重要な課題なのです。
お子さんの英語学習を見守る保護者の方々。
「どうすれば子どもが挫折せずに英語を続けられるだろう」
「失敗を恐れず、積極的に英語を使ってほしい」
こんな思いで過ごされている方も多いと思います。
レジリエンスは英語学習で高めることができる!
このように、お子さんが英語学習で「すぐに挫折してしまう」と悩んでいらっしゃる方に朗報です!
実は、英語学習は、単に言語スキルを磨くだけでなく、子どもたちのレジリエンスを高める絶好の機会なのです。
英語学習で難しい局面に直面したときに、わからないからといってすぐに諦めていては、先に進めません。
そういうときに、諦めずに問題を乗り越えていく姿勢が、最終的には英語力に大きな影響を与えます。
英語に限らず、あらゆる学習で、こうした「乗り越える」「あきらめない」力をつけたお子さんが、最終的には伸びていくのです。
こうした力は、学習以外の生活面でも当然、大きなプラスの影響をもたらします。
私の教室に英語を学びに来ている子どもたちには、こうした「あきらめない」力もぜひ身につけてほし い!
そう考えて学びを求めていた時に、私はレジリエンス教育に出会いました。
私が、子どものレジリエンスを高めるためのキッズレジリエンス講座の講師資格を取得したのは、英語学習を通じて、子どもたちにさらにレジリエンスを高めていってほしいと考えたからです。
「レジリエンス」は、実証研究に基づいて世界中でその重要性が注目を集めている非認知能力です。
現在、レジリエンス教育は、アメリカ、イギリス、オーストラリア、シンガポールなどで積極的に行われ ています。
日本でもその重要性が認識されつつありますが、まだ低学年からのレジリエンス教育は十分に行われてい ません。
私は、今後ますます必要とされる教育であれば、なるべく早く日本の子どもたちにも伝えていきたいと考えました。
日本ではまだ十分に普及していない「レジリエンス教育」を、時代に先駆けてご提供できてきたと考えています。
効果的なアプローチ
では、子どもたちのレジリエンスを高めるためには、具体的にどのようなアプローチが効果的なのでしょうか?
中目黒スマイル英語教室の英語学習で取り入れている方法をいくつかご紹介します。
失敗を学びの機会として捉える文化づくり
英語学習に間違いはつきものです。
間違いをおそれていたら英語は練習できません。
間違いを恐れずに英語を使う環境を作ります。
むしろ、失敗したときこそ、新しい発見や学びがあることを子どもたちに伝えます。
小さな目標設定と達成体験の積み重ね
子どもたちが無理なく目標を立てて成功体験を積み重ねていけるように、週ごとの単語学習目標など、達成可能な小さな目標を設定します。
目標達成ができたらそれを認めて勇気づけ、子どもたちの自信を高めていきます。
チャレンジ精神を育む活動の導入
低学年のお子さんはまずは英語でのスピーチやロールプレイなど、「ちょっと勇気がいるな」というような挑戦的な活動を取り入れます。
それに向かってがんばることで、自己肯定感を高めていくことができます。
準備過程での努力や成長を重視します。
協働学習の促進
グループでの英語活動プロジェクトを通じて、協力する力を養います。
互いに助け合い、励まし合う関係性を構築します。
お互いに教えあうようなアクティビティも多用し、皆が活躍できる場、相互の尊重を育めるような機会をつくっています。
マインドフルネス練習の導入
希望する生徒さんに、レジリエンス講座を通じて、お子さんでもできる簡単な瞑想や深呼吸の練習をしてもらいます。
ストレス管理と集中力向上を図ります。
こうしたアプローチを英語学習に取り入れることで、子どもたちは言語スキルと同時に、困難に立ち向かう力、つまりレジリエンスを身につけていくことができるのです。
ご家庭でも意識していただくことで、お子さんのレジリエンスを大きく育てることができます。
ご家庭でも活用できるヒント
こちらの記事では特別に、私がレジリエンスキッズ講座で実施してきた内容、および普段の英語レッスンで英語学習と組み合わせてご提供しているプログラムのなかから、お子さんのレジリエンスを高めるためにご家庭でもできる簡単なヒントをお伝えします。
レジリエンスってなに?
毎日の生活には、良い日だと感じる出来事と、嫌な日だと感じる出来事があることをお子さんに伝え、実際にどのような出来事がお子さんにとって「良いこと」、どのようなことがあるとお子さんにとって「悪い日」になってしまうのかをお子さんと一緒に考えましょう。
お子さんは、自分ではなかなかわかりにくい、自分の感情に気づくことができるようになります。
また、「レジリエンス」という言葉を覚え、それが「嫌なことがあってもあきらめない力」「元気になる力」だということを、お子さんにわかりやすいかたちで伝えましょう。
レジリエンスのイメージを絵で描いてみるのもお勧めです。
気持ちと仲良し
お子さんと、「気持ち」について語り合いましょう。自分にも人にも、いろいろな気持ちがあることを理解できるようになります。
また、感情にはポジティブなものとネガティブなものがあることを知って、感情についての語彙を増やせるように、たくさんの感情について話し合いましょう。
うれしいときに自分がどういう顔をしているか、悲しいときはその顔がどのように変わるか、怒っているときは・・・?など、親子で顔の表情を観察する楽しいアクティビティもお勧めです。
こころと身体がつながっていることも理解できるようになります。
頭の中の声
うれしくないこと、楽しくないことがあったときに、自分の本心に気づき、自分を客観視することができると、落ち着けることがあります。
大人でも難しいことなので、お子さんにとっては難易度が高いことですが、特定の状況を思い浮かべて、そのとき、本当はどういう気持ちだったのかをお子さんに聞いてみましょう。
また、同じ状況でも、その状況のとらえ方で、自分の気持ちや人間関係が変わることを、保護者の方やお子さんの経験に合わせて伝えてみましょう。
嫌だと思ったことも、とらえ方や考え方次第では、プラスの経験になることが多いものです。
気晴らしの魔法
ネガティブな感情にどのように対処したらよいのか、お子さんにとっての最適な方法を一緒に探ってみましょう。
どういう気晴らしの方法なら役に立つのか、どういう方法は役に立たないものなのか、お子さんの個性やご家庭での事情に合わせて話し合いができると理想的です。
レジリエンスの4つのパワー
レジリエンスに必要な4つのパワーは、「らしさ」「できる」「きずな」「大好き」です。
お子さんやご家族、周りの方のそれぞれの強み(良いところ)について考えてみましょう。
お子さんが、その強みを生かして成功した体験を一緒に思い出し、お子さんがそのことを自覚できるようにしましょう。
他者と良い人間関係を築くためにはどうすればよいかを一緒に考え、練習してみましょう。それを経て、お子さんは普段の自分の態度や人間関係の重要性を学ぶことができます。
英語学習と同じように、レジリエンスを育て高めていくのにも、長い時間がかかります。
でも、少しずつの積み重ねで、お子さんが未来を切り拓いていくのに必要なレジリエンスを高めることができます。
まずは、保護者の方がレジリエンスの必要性を意識すること。
お子さんにもそれを伝えること。
そして、お子さんがレジリエンスを高めていく方法を一緒に考えること。
そんな環境が整えば、お子さんの心が大きく強く育っていくのではないでしょうか。
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