小学生の英語学習、楽しく続けるコツは?

英語学習

小学生の英語学習、楽しく続けるコツは?

お子さんの英語学習の悩み

お子さんの英語学習について、多くの保護者の方から、次のようなお悩みを耳にします。

  • 宿題をやりたがらない
  • 英語の勉強が嫌いで続かない
  • レッスンは好きだけど家で勉強したくない

保護者の方としては、お子さんの英語教育の重要性を理解しているけれど、実際に楽しく効果的に学ばせるのは難しいと感じていらっしゃるケースも多いのではないでしょうか。

今日は、お子さんが少しでも英語学習を楽しく感じて、自発的に学べるようになる考え方のコツをお伝えします。

語学学習において大事なこと

語学学習において一番大事なことは、「学ぶ目的」を明確にしておくことです。
なぜ英語を学びたいの?
英語ができるようになると、どんな良いことがあるの?
理想的には、この質問を学習者が自分に問いかけ、できる限り具体的に自分で答を出すことが重要です。
保護者の方も、語学を学んだ経験があれば、目的のない語学学習がいかにつまらなく大変な道のりか、また、目的があればそれに向かって頑張れることなどを、実感したことがあるのではないでしょうか。
学習者が子どもの場合は、自問自答するのは難しいので、親や教師が子どもに問いかけることが大切です。
そして、そのときに、次にお伝えするような「内発的動機」に結びつくような目的をお子さんが考えられるようにサポートできると理想的です。
語学は、ただ漠然と学んでいて身につくほど簡単なものではありません。
しっかりした具体的な動機づけがあると、語学を学ぶ意欲が高まります。
私の教室の小学生クラスでも、頻繁に、「なぜ英語を学んでいるのかな?」と子ども達に問いかけています。
「英語を話す人とコミュニケーションをとれるようになりたいから」と答えてくれる生徒さんがいます。
昔住んでいた外国でお世話になった人とか、昔の友達とか、学校の外国人の先生など、身近な人が日本語はよくわからない英語話者なので、英語ができるようになりたいということです。
具体的で、明るい未来を描く目的だと思います。
一方で、「お母さんに言われたから来た」とか「英語を話すと良いことがあるから」など、いまいち自発的な強い動機が感じられない答もよく聞きます。
そういう子ども達には、「お母さんは、なぜそう言ったのかな?」とか、「実際にどんな良いことがあるのかな?」とさらに問いかけます。
そうすると、「英語を話す人とも話ができる」とか「日本語ができない外国人が困っていたら助けてあげられる」とか、もう少し具体的な目的が出てきます。
具体的なイメージを持って、「それができている状態」の自分を想像すると、やる気が高まるのです。
これは、英語のみならず、あらゆる学習や趣味でも、同じことだと思います。

2種類の動機づけ

「目的を持ち、それを動機づけにして学習していく」ことが大切だということはお分かりいただけたと思います。

 

この「動機づけ」は、大きく2種類に分けられます。

外発的動機づけ

ひとつは「外発的動機づけ」です。

外的な要因(たとえば、テストで高得点を取る、試験に合格するなど)、つまりは何らかの「報酬」を得るために学習する場合です。

趣味で語学を学んでいるようなケースは別ですが、私たちが言語を学習するときには、この「外発的動機づけ」はよく見られるものだと思います。

内発的動機づけ

もうひとつは「内発的動機づけ」です。

これは、語学を学ぶことで得られる達成感を得たり、自分の成長を感じることが嬉しくなり、学習そのものが動機づけとなる場合です。

「英語って面白い!」と感じたり、純粋に興味を持って、「もっと学びたい!」となることです。

語学学習で大事なのは

この外発的動機づけと内発的動機づけ。

語学学習では、どちらがより重要だと思いますか?

それは、「内発的動機づけ」です。

語学学習においては、内発的動機づけの果たす役割が非常に大きいのです。

私はアドラー心理学をベースとした勇気づけ講座の講師もしているので、英語学習においても、アドラー心理学の勇気づけの考え方を大切にしています。

そして、そのなかでも、「内発的動機づけ」に注目しています。

内発的動機が強い理由

外発的動機づけは、その動機となる目標(たとえば、試験に合格するなど)を達成してしまうと、消滅してしまいます。

一方で、内発的動機は、言語や学習そのものに対する興味なので、強い内発的動機を持つ学習者は、効率的・継続的に質の高い学習を行うことができます。

語学学習に限らず、あらゆる学びや労働についても、同じではないでしょうか。
「先生に怒られないように勉強しよう」という外発的動機づけは、「先生に怒られない」というメリットを追求していると言えるでしょう。
一方で、「面白いから勉強しよう」という内発的動機づけは、「自分の知的好奇心を満たしたい」というメリットを追求しています。
どちらが自主的に深い学びにたどり着くことができるかは、想像できると思います。
しかも、「内発的動機づけ」による学びは、大きな苦痛は伴わないのが良いところです。
私が中学から英語を学び始めたとき、最初は外発的動機づけからの学びでした。
学校で英語が始まり、仕方なく、無理やり学ばされていた、というイメージ。
私にとってはとりあえず、「やらなければならないこと」でした。
その後すぐに挫折してしまい、「あまりに分からないので仕方なく勉強を続けていた」状態が続きます。
でも、2か月くらい経って、その「仕方ない勉強」が少し実を結び始めてきたころ、英語が面白くなってきました。その頃から、私の内発的動機づけによる英語学習が始まりました。
それから10年ほど、ひたすら、学習しました。
苦痛に感じたことは、ほぼありません。
面白かったし、やればやるほど達成感を味わうことができたからです。
こうなると、語学学習は非常に良いサイクルに入ります。
人それぞれ興味が違うので、誰もがそこまで語学にのめりこめるわけではありません。
今の日本では、外発的動機づけを完全に排除することは難しいでしょう。
でも、でも、そこに少しでも内発的動機づけが入ると、語学学習は面白くなり、上達も早くなります。
「好きこそものの上手なれ」ということです。

小学生の英語学習における工夫

小学生の英語学習でも、子どもたちの「内発的動機づけ」を大切にしたいと考えています。

子どもたちの内発的動機づけを引き出せる工夫として、私の教室では次のようなことを重視しています。

ご家庭での学習でも、ぜひご参考になさってください。

興味のある題材を使う

英語は言語なので、どのようなトピックとも関連させて学べるという大きな強みがあります。お子さんの興味関心に合わせた題材を英語学習に取り入れましょう。

達成感を味わえる機会をたくさん作る

小さな目標を設定し、それを達成できたら一緒に喜びましょう。初めて学ぶ言語なのですから、今まで全くできなかったことが少しでもできるようになれば、「0→1」の大きな進歩です。

失敗を恐れない環境を整える

語学学習には失敗や間違いがつきものです。間違いを恐れずに英語を使えるよう、温かい雰囲気づくりを心がけましょう。失敗した経験を乗り越えていくうちに、大きな力がつきます

子どもの好奇心を大切にする

子どもたちに「なぜ?」「どうして?」という質問をたくさん投げかけて、子どもたちが語学の不思議に触れ、自分で考える姿勢を尊重しています。これが面白くなれば、語学学習、ひいてはほかの分野においても、常に自分で問題を見出して解決していく力を育てることができます。

英語学習は楽しい!

英語学習は、決して苦痛なものであってはいけません。

英語を学ぶということは、新しい世界への扉を開くことにつながり、お子さまの可能性を無限に広げられるということです。

そのことをぜひ、お子さん自身が理解できるとよいでしょう。

内発的動機づけを大切にした学習アプローチは、単に英語力を向上させるだけでなく、お子さんの自信と学ぶ楽しさを育みます。そして、その姿勢は英語以外の学びにも良い影響を与えるでしょう。

中目黒スマイル英語教室は、お子さま一人ひとりの可能性を信じ、その成長をサポートすることを使命としています。

同じようなお考えの保護者さまやお子さんとお会いできるのを楽しみにしています。

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