お子さんが長年英語を習っているのに身につかない理由
こんにちは。中目黒スマイル英語教室の田中彩子です。
今回は、お子さんが長年英語を習っているのに英語が身についていない気がする…そんなお悩みを抱えていらっしゃる保護者の方にお伝えしたい内容です。
お子さんの英語学習、本当に効果的だと感じていますか?
お子さんが長年英語を習わせているのに、なかなか上達が感じられない…。
高額な英語教室に通わせているのに、思うような結果が出ない…。
そんな悩みをお持ちの保護者の方も少なくないのではないでしょうか。
実は、英語教育の世界には意外な事実があります。
英語学習の効果は、単純に時間の長さやお金のかけ方で決まるわけではないのです。
多くの時間を費やせばよいわけではない
多くの保護者の方が、「たくさんの時間をかければ、自然と英語が身につく」と考えがちです。
確かに、英語を学ぶ時間は大切です。しかし、ただ漠然と時間を費やすだけでは、効果的な学習にはつながりません。
たとえば、週に1回2~3時間のレッスンを何年も続けているのに、お子さんが簡単な英語も読めない。
または、毎日1時間英語の勉強をさせているのに、英語の定着に偏りがあって、話せても読み書きは苦手、読み書きはできてもリスニングはできない、などの問題を抱えている。
私の教室では、こうした問題を抱える保護者の方々から相談を受けることが少なくありません。
「これだけ時間とお金をかけているのに、なぜ?」という疑問や不安を抱えていらっしゃる方が多いのです。
また、私の教室には、他の英語教室から転入してくる生徒さんが多くいらっしゃいます。
その度に驚かされるのが、長年英語を学んできたにもかかわらず、実践的な英語力が身についていないケースが多いことです。
たとえば、知っている単語やフレーズを言うことはできても、学んだことを応用して自分の言葉で表現することができなかったり、読み書きがまったくできなかったりするのです。
このような状況を目の当たりにすると、「これまでの教室は、どのような指導をしていたのだろう」と思わずにはいられません。
もし最初から適切な指導を受けていれば、全く違う結果になっていたはずです。
保護者の方は、お子さんに良かれと思ってお子さんに英語を学ばせているはずなのに、これでは時間とエネルギーとお金が無駄になってしまいます。
なぜ、こんなことになってしまうのか
では、なぜこのような状況が起こってしまうのでしょうか。
その理由をいくつか考えてみました。
保護者の方の英語力
ご自身の英語力に自信がない保護者の方もいらっしゃいます。
また、ご自分では小さい頃に英語を知らなかった保護者の方も多いです(私もそのひとりです)。
そのため、まだ小さいお子さんから少しでも英語の発話があると、中身や状況に関係なく、「英語が身についている」と思いがちです。
実際には、それが表面的な理解にとどまっていても、それに気づきにくいのです。
進歩の見えにくさ
英語学習は、ピアノや水泳などの習い事と違い、進歩が目に見えにくいものです。
発表会や試合のような、明確な成果を示す機会が少ないため、どれだけ力がついているのか分かりづらいのです。
たとえば水泳を習っているお子さんが、いつまでたってもバタ足もできなかったら、心配になって、水泳教室に状況を確認したくなるでしょう。
でも、水泳を習っているのに、泳いでいる姿をきちんと見る機会がなければ、それに気づくことはできません。
英語学習の場合には、そんな状況が多く、また成果が出るのに時間がかかるため、余計に状況がわかりにくいのです。
適切なアセスメントの不足
多くの英語教室では、定期的かつ適切なアセスメント(評価)を行っていません。
英検を受験する年齢になったり、定期的なテストを実施できる年齢になれば、その結果を数値としてある程度は参考にできますが、それ以前に学ぶべき大事なことについては、評価を行う機会が少ないのです。
そのため、保護者の方や生徒さん自身が、現在の英語力や課題を正確に把握できていないことがあります。
「量」重視の考え方
「たくさん勉強すれば上手くなる」という考えが根強くあります。
ある程度はそういう面もあるかもしれません。
しかし、実際には、量ばかりに目をむけるのではなく、質の高い学習時間を確保することが重要なのです。
子どもたちの英語力を伸ばせる要素とは
では、どうすれば子どもたちの英語力を効果的に伸ばすことができるのでしょうか?
私の教室では、次の3つの要素が大切だと考えています。
学ぶ内容
何よりも、小学生の発達段階に合わせた、優先順位の明確なカリキュラム設計が大切です。
私の教室では、子どもの発達段階に応じて、何をいつ学ぶべきかという目安をもって指導しています。
詳しくはこちらでご紹介していますので、ぜひご覧ください。
学ぶ密度
一回のレッスンから最大限の学びを得られる効率的な指導法が重要です。
私の教室では、1回のレッスンで無駄な時間を作らないよう工夫しています。
1レッスン当たりの密度が高いのです。
また、レッスンをセクションごとにわけて、子どもたちの集中力を維持しつつ、様々な角度から英語にアプローチしています。
さらに、講師が一方的に教えるのではなく、生徒が考える時間をつくって、思考力を養うことを、小学生の時期だからこそ取り組めることとして、大事にしています。
学ぶ頻度
英語学習は、レッスンだけでは完結しません。ご家庭での効果的な復習方法の指導と実践も必要です。
私の教室では、家庭学習のサポートにも力を入れています。
具体的には、次のような工夫です。
✅レッスンは録画配信するので、ご自宅でも復習できます
✅ご自宅からクラスメイトと会話を練習するコミュニティがあります
✅ご自宅で練習した音読の個人指導を動画添削で行っています
✅何回でもどこまでもさかのぼって学習できる、小学生向けの文法動画をご提供しています
✅ご自宅から無制限に挑戦できるオンライン読書をご利用いただけます
このように、レッスン外でも24時間いつでも多方面から学べるコンテンツを準備しています。
宿題は毎週提出していただき、講師がひとりずつコメントします。間違えたところがあれば直して、合格するまで何度でも提出できます。レッスンの内容を復習し、定着させるための重要な時間です。
また、保護者の方向けのガイダンスも実施しています。英語が苦手な方でも、お子さんの学習をサポートできる方法をお伝えしています。
「時間」について忘れてはならない大事なこと
これら3つの要素「内容」x「密度」x「頻度」を適切に掛け算することで、子どもたちの英語力は飛躍的に向上します。
もちろん、この中に間接的に「時間」という要素も含まれますが、それは単純な長さではなく、質の高い濃い学習時間を指します。
そして、「時間」について忘れてはならない大事なこと。
それは、「頻度」とも関連するのですが、たとえば同じ60分の家庭学習に取り組む場合には、
週に1回、60分学ぶ場合と
週に6回、10分ずつ学ぶ場合では、
大きな差が出るということです。
60分が1回で60分。
10分が6回で60分。
どちらも同じ60分ですが、お子さんの英語の定着は全く異なるのです。
どちらが定着が良いか、おわかりでしょうか。
後者の「10分が6回で60分」です。
同じ60分の復習なら、「10分が6回で60分」のほうが「60分が1回で60分」よりも断然効果的なのです。
これは非常に重要なことで、お子さんの宿題への取り組みに際して、私が口を酸っぱくして生徒さんや保護者の方にお伝えしていることです。
週に1回、宿題を一気に終わらせる生徒さんは、そのときはできたとしても、またすぐに忘れてしまいます。
次にレッスンか宿題で英語に触れる際に、忘れたことを思い出さなければならないという非常に効率の悪い学びになります。
一方で、毎日少しでも英語を学んでいるお子さんは、忘れる暇がないのです。
薄い層が少しずつ積み重なって、やがて分厚い層になり、忘れたくても忘れられないほど定着します。
お子さんの英語学習、見直してみましょう
今、お子さんの英語学習や英語の定着に不安のある方は、ぜひ、上記のポイントをもう一度見直してみてください。
「学ぶ内容」お子さんが何を学んでいるのか
「学ぶ密度」お子さんがどのように学んでいるのか
「学ぶ頻度」お子さんがレッスンのない日にも学んでいるか
この3点です。
今までに時間をかけたのに英語が身についていない場合、残念だと感じるお気持ちはよくわかります。
でも、大事なのは過去を後悔することではなく、今後どのように改善していくかです。
現在通っている教室で十分な効果が得られていないと感じる場合は、教室の変更を検討してもよいかもしれません。
教室選びの際は、カリキュラムの内容や指導方法、講師の質などをよく確認しましょう。
最後に
英語学習は長い道のりです。
すぐに結果が出なくても、焦らず粘り強く続けていくことが大切です。
しかし、同時に効果的な学習方法を選び、定期的に進捗を確認することも忘れないでください。
お子さんの可能性は無限大です。
適切な環境と指導があれば、必ず英語力は伸びていきます。
今回お伝えした内容を参考に、ぜひ、お子さんの英語学習を見直してみてくださいね。
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