「思考力」を高める新時代の英語教育

英語学習

「思考力」を高める新時代の英語教育

こんにちは。中目黒スマイル英語教室の田中彩子です。

今回は、英語学習で思考力をどのように高められるかについて、教室で行っていることをご紹介しながらお伝えしたいと思います。

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これからの時代に必要となる力

このブログを読んでいただいている皆さまは、これからの時代を生きるお子さんたちにとって「英語力」は非常に重要であることをご理解いただいていることと思います。

英語力はもちろんですが、それ以外にも、お子さんたちに必要な力として注目されているのが「思考力」です。

私も教室設立当初からそのように考えて英語教育を実施してきました。

保護者の皆さまの不安と悩み

英語が当たり前のように必要とされ、AIに負けない人間としての力も伸ばしていく必要がある、そんな時代の変化のなかで、保護者の皆さまからはこんなことをよく伺います。

💭「英語は必要だとわかっているけれど、どんな学習法がいいのかわからない」
💭「暗記中心の学習で、本当に使える英語が身につくのか不安」
💭「AIの時代に、人間にしかできない能力を伸ばしたい」
💭「英語を学ぶ以外にもプラスアルファでほかのことを学びたい」

皆さまのお悩みはさまざまですが、特に最近は、ChatGPTなどのAI技術の発展により、単なる暗記や機械的な学習では通用しない時代が来ることを、多くの方々が実感されているようです。

教室開校時に、私も同じ思いでした

実は、教室を始めることになったとき、私も同じような悩みに直面していました。

自分の子どもたちの英語学習を進めるために、かなりの数の英語教室やスクールを見学したのですが、そのときに、ピンとくるところがなかったのです。

その理由は、私が、次のような従来の英語教育には違和感を持っていたからだと思います。

  • 文法や発音を一方的に教え込む
  • 正解を覚えることが中心
  • 考える時間よりも、答えを出すスピードを重視
  • テストの点数や成績が重視される
  • 間違いを恐れる雰囲気がある
  • お子さんの「なぜ?」という疑問が置き去りにされる

私の見学したスクールでは、子どもたちの次のような様子が気になりました。

  • 「わからないことがあると、すぐに先生に答えを求め、先生が答えている」
  • 「自分で考えることをせず、与えられた答えを暗記する」
  • 「間違うことを恐れて、チャレンジすることを避ける」

子どもたちに与える環境の大切さを実感したときでした。

「思考力」を高める新しい英語学習法

そこで私が自分の教室で最初から採用することにしたのが、「考える力」を重視した英語学習法です。

このアプローチは、単に英語を教えるだけでなく、お子さんたちの思考力を育てることに重点を置いています。

たとえば、次のような内容です。

英語を学ぶ理由

教室には保護者の方に連れてこられることの多いお子さんたち。

そもそも、英語って何?
なんで英語を学ぶの?
学ぶとどういう良いことがあるの?

そんなことを一緒に話し合い、学びの土台をつくります。

フォニックスの規則を発見する学び

ルールを覚えて暗記するだけだと単調でつまらない学習になりがちなフォニックス。

もちろん、ルールを教えることも大切ですが、その前に必ずお子さんたちが考える時間をつくります。

どの部分が今回のルールなの?
なんで、この部分がルールだと思うの?
このルールは、どう読むと思う?
なんでそう思うの?
例外はあるかな?

そんなことを繰り返していくと、お子さんたちが驚くような思考力をめぐらせて、私にも思いつかなかったような面白いフォニックスのルールを見つけてくれたり、興味深い例外を探してくれたりします。

私の教室では、フォニックスを学びやすいようにルールに名前をつけることがあるのですが、お子さんたちが命名してくれたものもあるんです!

子どもたちの可能性は無限にある、そう感じざるを得ません。

文法のパターンを見つける探究心

文法もフォニックスと同じく、ルールを覚えるだけではつまらなくて寝てしまいそうな学びになります。

そういう学習は中学校以降に必要になるかもしれませんが、小学生のお子さんたちにとって、英文法は「思考力」を養う絶好の教材です。

似ているところは何かな?
違うところは?
この文法は、どんなルールだと思う?
どうしてそう思うの?
例外はあるかな?
どういうときにわかりやすくて、どういうときにわかりにくい?

こんなやりとりと「考える」ことの繰り返しを通じて、英語を超えてすべての強化に通じる思考力を高めていくことができます

正解にたどり着くまでの過程を重視

英語のクイズや問題集などに取り組むときは、その生徒さんがどういう思考で答にたどりついたかを確認し、きちんと考えて自分で根拠を見つけて解くという癖がつくように導いています。

単に「正解できたからOK」ではないのです。

なぜそう考えたの?(答えが合っていても聞きます)
他の考え方もあるかな?
友達の考えとは違うかな?

ここで重視したいのは、「正解すること」よりも、「答にたどりつくために考えたかどうか」ということです。

それにより正解できれば素晴らしいですし、間違っていたとしても、きちんと考えたことは評価できます。次回間違えないために何を改善できるかも伝えることができます。

実際に英語の問題集などを見ていると、本当は答が一つではない場合もありますし、いろいろな考え方やとらえ方ができるので愚問だなと思うこともあります。

そういう場合には、時間の許す限りお子さんたちにそれを伝え、「本当は答はいくつかありそうだけれど、この問題を作った人は、みんなにどういう考え方をしてどういう答を書いてほしかったと思う?」と聞きます。

それが答えられるようになったお子さんたちは、問題作成者の意図も読み取れるまでに成長しています。

英語の学習ではありますが、同時に、すべての教科、また人生を生き抜くために必要な学びに通じることです。

この学習法が効果的な理由

この学習法にはメリットがたくさんあります。

その一例が、次のような内容です。

「考える」楽しさがわかる

まず、自分で考えて発見したルールや法則は、お子さんたちにとってより大きな意味を持つということです。

自分で考えてわかったときの喜びを感じ、「考えること」の楽しさを知るきっかけになります。

深い理解と長期記憶

また、お子さんたちは、考えた分、より深く理解できますし、長期的に記憶に残ります

似たような場面で同じことを応用できるようになるでしょう。

単に人に言われて教え込まれたことを覚えるのとは、雲泥の差です。

思考力の育成

言うまでもないことかもしれませんが、考える癖をつけたお子さんたちには、次のような力が備わります。

  • 論理的思考力
  • 問題解決能力
  • 創造的な発想
  • 批判的思考力

英語に限らず、すべての教科で、また将来的には、仕事を含めた人生の課題に取り組むうえでも必要な力です。

これを英語学習を通じて身につけることができれば、一石二鳥ですね!

コミュニケーション能力の向上

自分の考えをクラスメイトに説明することを通じて、次のような力も身につきます。

  • 自分の考えを説明する力
  • 他者の意見を聞く姿勢
  • 建設的な議論
  • 多様な考え方を受け入れる柔軟性

こちらも、「非認知能力」として近年注目を集めている内容ですね。

こうした非認知能力は、適切な環境をお子さんたちに与えられれば、そこからお子さんが自然と身につけていけると考えています。

この学習法のデメリット

一方で、この新しい学習法にはデメリットもあります。

時間がかかる

先生が一方的に教える方法では、「はい、これはこうなるよ、覚えてね」の一瞬で済むことを、時間をかけてお子さんたちが探求しながら考える道筋をつくります。

当然、時間がかかります。

ですからもちろん、通常レッスンのすべてをお子さんたちが考える方法で進めていくわけにはいきません。

でも、できる限り、このアプローチを大切にしています。

慣れていないと大変

これは、講師も、お子さんも、同じように大変です。

「指導する」=「先生が教える」だと思っている講師には、慣れるまで非常に難しい方法でしょう。

「学ぶ」=「先生が教える」だと思っているお子さんも、慣れるまで時間がかかります。

「なんで教えてくれないの?」
「わからない」

普段「考える癖」がついていないお子さんは、すぐに諦めてしまいます。

そういうお子さんたちに、正解を求めているだけはないので、間違いを恐れず考えて意見を言ってみよう!と働きかけるのですが、言葉が出てくるまでに何か月も要するお子さんもいます。

デメリットがあってもこの方法を採用する理由

このようなデメリットがあっても、私が思考力を育てながら英語を指導している理由。

それは、「急がば回れ」という言葉のとおり、時間をかけてお子さんたちが考えることにより、後々になって、大きな成果が得られるからです。

自分で考えて理解したことは長く記憶に残り、応用が利きます。結果的に、中長期的な学習効率は高くなり、後々の英語学習にもスムーズに移行できます。

また、「思考力」「考える癖」は、英語学習に限らず、生涯役立つ大きな財産となるでしょう。

この学習法に最適な年齢とは?

こうしたメリットとデメリットを考えると、この学習に最適な年齢はやはり、小学生低学年から英語を始める場合でしょう。

高学年・中学生になってからでは、ゆっくり考えて進めている時間は残されていない場合が多いですし、未就学児では「考えられる」内容も限られてしまうからです。

好奇心が旺盛で、時間的な余裕があり、柔軟な思考が可能。また、ここで得た「考える力」を英語学習やその他の学びに最大限に還元できるのも、小学生ならではでしょう。

ご家庭でもできること

こうした「思考力」を育てることは、ご家庭でもできることです。

むしろ、本来の「考える」ベースは、お子さんたちが長い時間を過ごすご家庭にあるほうが望ましいのです。そこには、考えようと思いさえすれば果てしなく「考える」ネタがあるからです。

ご家庭でおすすめしたいのは、とてもシンプルなことです。

学習に限らず、お子さんが何か聞いてきたときには、「どう思う?」と聞いてみましょう。また、「どうしてそう思うの?」と問いかけてみましょう。お子さんが自分で自分の思考を言語化する練習になります。

「わからない」という答が返ってきても、「正解でなくていいから、どう思う?」と繰り返し問いかけることで、少しずつ考える習慣が身についていきます。

お子さんが何かの問いに対する答を既に知っている場合も、「どうしてだと思う?」と聞いてみましょう。

私の父は、常に私にこのように接していました。

当時は質問ばかりされて面倒くさかったですが、今になってみると良い経験だったと思います。

教室と家庭の相乗効果

「思考力」の大切さに共感していただける保護者の皆さまへ。

ぜひ、お子さんの学習に関しても、同じ考えを持つ教室を探してみてはいかがでしょうか。

ご家庭では思考力を大切にして「考える力」をはぐくんでいる場合には、外でも似たようなアプローチを採用している場があれば、相乗効果が高まりますね

逆に、そうでない場合、お子さんが混乱しかねません。

「思考力」を高める英語学習を始めたい場合には、ぜひ、中目黒スマイル英語教室にもお問い合わせくださいね。

今回の記事が、効果的な英語学習のヒントになれば幸いです。

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