最近、生徒さんはもちろん、外部の方からも、英検指導についてのご相談やご要望を多くいただいています。
特に、筆記試験や面接が必要となる3級あたりから、難しさを感じるご家庭が増えてくるようです。
また、
「周りの子がみんな英検の〇級を取得している」
「うちの子もそろそろ受けたほうがいいのではないか」
という状況の中で、保護者の方が焦りを感じていらっしゃるケースもあります。
私の英検に対するスタンスは、これまでも再三お伝えしている通りです。
無理な受験はお勧めしていません。
ただ一方で、英検にはメリットも多くあると理解しています。
英検は、うまく活用すれば、英語学習のよい目標になります。
今の英語力を確認することもできますし、抜けているところを知るきっかけにもなります。
ただし、英検は「何級を持っているか」だけで判断してしまうと、危うい面もあります。
英検3級から、準備の質が変わります
英検3級あたりから、筆記試験だけでなく、ライティングや面接への準備も必要になります。
単語を覚えているか。
文法を理解しているか。
読めるだけでなく、自分で書けるか。
質問に対して、自分の言葉で答えられるか。
こうした力が少しずつ問われるようになります。
そのため、特に3級以上は「なんとなく受ける」よりも、今の英語力と準備状況を見ながら受験時期を考えることが大切です。
従来型とS-CBTは、日程面でも違います
英検には、大きく分けて「従来型」と「S-CBT型」があります。
従来型は、一次試験と二次試験が別日で行われます。
S-CBTは、リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングを1日で受験します。
どちらがよいかは、お子さんの性格や準備状況によって変わります。
対面の面接のほうが力を出しやすい子もいます。
一方で、1日で完結するS-CBTのほうが、予定を立てやすい場合もあります。
特に忙しい小学生・中学生の場合、試験日程や会場、二次試験の日程候補まで含めて、事前に確認しておくことをおすすめします。
3級までは「合格」だけでなく「土台」を大切に
私は日頃から、生徒さんたちに、3級までは満点合格を推奨しています。
少しプレッシャーに聞こえるかもしれません。
ただ、それには理由があります。
英検3級までの内容は、その後の英語学習の土台になるからです。
ここであやふやな部分を残したまま先に進んでしまうと、準2級、2級と進むにつれて、どこかで苦しくなります。
もちろん、満点でなければ意味がない、ということではありません。
間違えたところをしっかり見直し、次の学習につなげられるのであれば、それは十分に意味のある受験になります。
大切なのは、合格したかどうかだけではなく、
「何ができていたのか」
「何が抜けていたのか」
「次に何を学ぶべきか」
を確認することです。
周りの級だけで焦らない
英検についてご相談を受けていると、保護者の方の焦りの背景には、周りの状況があることも多いです。
「同じ学校の子がもう〇級を持っている」
「周りの子が次の級を受けると言っている」
「うちの子だけ遅れているのではないか」
そう感じるのは、とても自然なことです。
ただ、英検は級だけを見ても、お子さんの本当の英語力は分かりません。
大切なのは、今のお子さんにとって、その級を受ける意味があるかどうかです。
「周りが持っているから」ではなく、
「今のわが子にとって、どの級を、どのタイミングで受けるのがよいのか」
を考えることが大切です。
合格バンドは、参考程度に見る
英検の結果を見ると、次の級にも届きそうに見えることがあります。
結果画面のグラフや合格バンドを見ると、
「あ、次の級も行けるのでは?」
と感じることもあるかもしれません。
もちろん、次に準2級や2級を目指すこと自体は問題ありません。
目標を持つことは良いことです。
ただ、今の級で高得点だったことと、次の級の学習準備が整っていることは別です。
3級と準2級の間には、大きな差があります。
単語も増えます。
文法も難しくなります。
長文も長くなります。
ライティングでも、より自分の意見を整理して書く力が必要になります。
結果表示はあくまで参考として見ながら、次の級に進むために何を補う必要があるかを確認することが大切です。
英検は「受けること」より「どう使うか」
英検は、受けること自体がゴールではありません。
英検を受けることで、今の英語力を確認できます。
抜けているところも分かります。
次の学習目標も見えてきます。
その意味では、英検はとても有効な学習の道具です。
ただし、周りと比べて焦って受験したり、合格だけを目的にしてしまったりすると、英検の良さが十分に活かされません。
英検を目標にするのではなく、英語力を育てるために英検を使う。
この視点を忘れずに、お子さんの英語学習を見守っていけるとよいと思います。
限定記事について
先日、私自身も、保護者として実際に子どもの英検受験を経験しました。
そのなかで、日程、従来型 vs. S-CBT型、満点を目指すこと、合格バンドの見方などについて、講師として見ているだけでは十分に分からなかったことを実感できました。
具体的な体験談については、今も英語学習を続けている子どものプライバシーに配慮し、教室生・関係者の方向けの限定記事としてまとめています。
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