英語を教えていると、子どもたちから、ときどき大人では思いつかない質問が飛び出します。
先日のレッスンでも、そんなことがありました。
テーマは teenager。
ごく普通の英単語について学んでいただけなのですが、ある生徒さんの一言から、思いがけず「子どもってすごい!言葉って面白い!」と改めて感じる時間になりました。
teenagerって何歳?
レッスンで、
「13歳から19歳までの人を、英語では teenager って言うんだよ」
という話をしていました。
13は thirteen。
14は fourteen。
15は fifteen。
そして、
sixteen
seventeen
eighteen
nineteen
と続きます。
13から19までの数字には、すべて -teen がついています。
そのため、この年代の人を teenager と呼ぶわけです。

ここまでは、英語を学んでいるとよく出てくる普通の説明です。
ところが、その話を聞いていた一人の生徒さんが、突然こんなことを聞きました。
「じゃあ、113歳はteenなの?」
「113歳?」
最初は私も、
「113歳?」
と思いました。
でも、よく考えてみると、この質問にはちゃんと理由があります。
113は英語で、
one hundred thirteen
です。
最後には、確かに thirteen が入っています。
つまり、
13 → thirteen
113 → one hundred thirteen
どちらにも thirteen がある。
それなら、
「13歳がteenなら、113歳もteenじゃないの?」
というわけです。
なるほど、と思いました。
先ほど意識したルールを別の数字に当てはめて考えた結果なのです。
113歳はteenagerではない
では、本当に113歳の人を英語で teenager と呼ぶのでしょうか。
もちろん、呼びません。
英語の teenager は、一般的に13歳から19歳までの人を表す言葉です。
113歳の人が、
“I’m a teenager!”
と言ったら、冗談として受け取られるでしょう(でも、実際にかなり良いジョークになると思います!)。

ここで面白いのは、
teenagerという言葉の意味は、単純に数字の中にteenが含まれているかどうかだけで決まっているわけではない
ということです。
言葉には、その言葉が社会の中でどのように使われてきたかという歴史や習慣があります。
「teenが入っているからteenager」
という説明だけでは、実はすべてを説明できないのです。
100歳を超える人が増えたら?
この質問を聞いて、私はもう一つ面白い可能性に気づきました。
私たちはこれまで、
人生の中で“teen”がつく年齢は10代の一度だけ
という前提で、teenagerという言葉を使ってきたのではないでしょうか。
100歳を超えて生きるということが今よりずっと珍しかった時代には、
113歳
114歳
115歳
という年齢を日常的に考える必要はほとんどありませんでした。
でも、長寿化が進み、100歳を超えて生きる人が今よりずっと身近になる未来が来たらどうでしょう。
113歳なら one hundred thirteen
114歳なら one hundred fourteen
115歳なら one hundred fifteen
また “teen” の数字がやってきます。
もちろん、それでも英語の定義として113歳の人がteenagerになるわけではありません。
けれど、
「teenagerって、本当に10代だけなの?」
という子どもの問いが、今より断然、面白く聞こえてきませんか?
「習ったことの外側」まで考えてみる
私は、この生徒さんの質問の中で一番面白いのは、113歳という数字そのものではないと思っています。
面白いのは、
習ったルールを、習っていないところまで自分で広げてみたこと
です。

「13から19にはteenがつきます」
と教わった。
そこで終わるのではなく、
「じゃあ113は?」
と考えてみる。
これは小さなことのようですが、とても大切な思考だと思います。
英語学習では、
「この単語はこういう意味」
「この文法はこういう仕組み」
「これはこうやってスペルする」
と、どうしても「正解を覚える」ことが多くなります。
もちろん、それも必要です。
覚えなければ使えない語彙がたくさんありますし、文法やフォニックスにも、まず知識として身につけるべきことがあります。
でも、そこで学びを終わらせてしまうと、英語はただの暗記科目になってしまいます。
子どもは、ことばの世界を大人より素直に見ている
大人は、すでにたくさんの言葉を知っています。
そのため、
「teenagerは13歳から19歳」
と言われても、
「そういうもの」
としてそのまま受け入れます。
でも、子どもは違います。
独自の世界観でことばを観察し、初めて聞いたルールも、とても素直に柔軟に観察しています。
だからこそ、
「13がteenなら113もteenでは?」
という疑問が出てきます。

私たち大人が「当たり前」として見過ごしているところに、子どもは純粋な疑問を見つけます。
そして、その疑問から、言葉の仕組みそのものが見えてくることが多いのです。
私は、こういう瞬間がとても好きです。
正解を教えて終わらせない英語学習
もちろん、
「113歳はteenagerではないよ」
と答えれば、この質問自体は数秒で終わります。
でも、それだけでは非常にもったいない。
「どうしてそう思ったの?」
「確かに113にもthirteenが入っているね」
「じゃあ、213歳だったら?」
「言葉の意味って、数字だけで決まるのかな?」
そんなふうに話が広がると、英語は「単語の意味を覚える教科」から、「ことばを考えるきっかけ」に変わります。
すべてのレッスンで大きな議論をする必要はありませんが、
ほんの30秒、1分でも。
子どもが何かに気づいたときに、その気づきを一緒に面白がる。
そこから皆で学ぶ。
それだけでも、言葉に対する認識が変わっていくと思っています。
英語は「ことば」を学ぶ教科
中目黒スマイル英語教室では、フォニックスと文法を英語学習の大切な土台として、しっかり学びます。

正しく読めること。
英文の仕組みを理解できること。
語彙を増やすこと。
こうした基礎は、とても大切です。
一方で、英語は単なる暗記科目ではありません。
英語も日本語と同じ 「ことば」 です。
ことばを観察する。
共通点を探す。
違いに気づく。
「なぜだろう?」と思う。
そして、自分なりの問いを持つ。
こうした経験も、小学生の時期だからこそ大切にしたいと考えています。
すぐにテストの点数になる学びばかりではありません。
でも、新しいことに出会ったときに、
「これはどういう仕組みなんだろう?」
「なんでこうなるんだろう?」
と自分で考えられる子どもは、とても大切な学びを自分でつくりあげていると思います。

それは英語だけではなく、これからさまざまなことを学んで生きていくうえで、大きな原動力になるでしょう。
Teenagerをテーマにした英語の本・無料公開中
今回レッスンで話題になった Teenager。
実は、中目黒スマイル英語教室で制作している英語多読教材システム 「Growing Stories」 でも、Teenagerをテーマにした本を公開しています。
Growing Storiesは、英語の本をただ読むだけではなく、
「読む」
「聞く」
「英語の表現に気づく」
という経験を通して、子どもたちが英語の感覚を少しずつ育てていくためにつくっているオリジナルの多読教材です。
今回の Teenager の本も無料で読むことができます。

興味のある方は、ぜひお子さんと一緒に読んでみてください。
▶ Growing Storiesはこちら(「無料」のカテゴリーから「Teen? Or Not Teen?」をお読みいただけます)
子どもの「なぜ?」を大切に
「113歳はteenなの?」
たった一言の質問でしたが、私はとても面白いなと思いました。
正しい答えを知ることはもちろん大切です。
でも、
正しい答えを知ったあとに、その少し外側まで考えてみること。
そこから、また新しい学びが始まります。
子どもたちから出てくる、
「じゃあ、これは?」
「なんで?」
「これは同じじゃないの?」
という言葉を、これからも大切にしていきたいと思います。
英語を「覚える」だけではなく、英語を通してことばを観察し、考え、自分で新しい問いをつくっていく。
中目黒スマイル英語教室では、そんな学びも大切にしています。
中目黒スマイル英語教室について
中目黒スマイル英語教室では、フォニックスと文法を英語学習の柱としながら、お子さん一人ひとりの理解や気づきを大切にしたレッスンを行っています。
英語をただ覚えるだけではなく、自分で考え、理解し、応用していく力を育てることを大切にしています。
英語多読多聴教材「Growing Stories」
中目黒スマイル英語教室では、子どもたちが自分の力で英語を読み、英語の世界を広げていくためのオリジナル英語多読多聴システム 「Growing Stories」 を制作しています。
今回ご紹介した Teenager をテーマにした本も、Growing Storiesで無料公開しています。
▶ Growing Storiesはこちら(「無料」のカテゴリーから「Teen? Or Not Teen?」をお読みいただけます)
ことばを考える「Gems English」
また、中目黒スマイル英語教室では、英語を覚えるだけではなく、英語を入り口に子どもたちが「感じる」「考える」「表現する」時間「Gems English」にも取り組んでいます。
今回の「113歳はteenなの?」のように、子ども自身が疑問を見つけ、そこから考えを広げていくことも、非常に大切な学びの一つです。



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